2013年06月11日

知的財産戦略で職務発明の特許権を個人から企業に移す検討

職務発明というのは、社員が職務遂行に関連して発明をすることです。この場合の権利の帰属のあり方が、最近議論の対象になっているようです。

現状では、発明した個人に権利が帰属することになっていますが、これが会社と社員の間のトラブルの原因になっているのではないかという見方があります。

権利を会社に譲渡する場合は、「相当の対価」を支払うこととなっているところです。この「相当の対価」をどのように判断するのかというのが難しい点です。

これが争いのもとになっているのではないかということです。青色発光ダイオードの発明で、会社と発明者の間で裁判になったことは周知のとおりです。

この裁判では、会社が8億4000万円を支払うことで和解が成立しました。その後も日立製作所や味の素でも同じような裁判が起こされています。

そこで、争いのもとになっている権利の帰属を、これまでの個人から企業に移したらどうかという考え方が提案されているのです。

そうすれば、トラブル発生を防止できるのではないかということです。もちろん、対価については相応の金額が支払われることになるのでしょうが、社員がこれに納得するかどうかはわかりません。

それでも、最初から会社に帰属するとしておけば、トラブルに至るようなことはないのではないかということでしょう。

すでにフランスやイギリスでは企業の帰属とされているようです。

しかし、懸念されるのが頭脳の流出です。優秀な社員がこれを嫌い、ほかの国の企業に転職することが考えられるからです。

たとえばアメリカでは、契約によって特許権の帰属を決める仕組みになっているようです。

であれば、アメリカ企業に就職して権利の帰属についての契約を締結した方がいいのではないかということにもなりかねません。

その点について、どう対応するのかもう少し検討が必要ではないでしょうか。
posted by 人事診断士 at 06:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 人事全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月10日

上場企業課長の実態

産業能率大学が、「上場企業の課長に関する実態調査」の結果を発表しました。

この調査は、従業員数100人以上の上場企業で働く課長を対象に行ったもので、職場の状況や課長自身の意識などについて聞いています。

それによると、99.2%が職場のマネジメントを担いつつ、プレイヤーとしても業務を行っているとのことです。

しかも、プレイヤーとしての仕事が半分以上という課長が48.2%あり、2年前の調査と比較して8ポイントほど上昇しています。

プレイヤーとしての仕事の比重が高まっているということです。

また、最終的になりたい立場・役職を尋ねたところ13.4%が「プレイヤーの立場に戻る」と回答したということです。

ということは、マネジメントよりもプレイヤーとしての仕事をやりたい人が増えているということになります。

その背景にはマネジメントの仕事が難しいということがあるのかもしれません。

これは、最も多い悩みが「部下がなかなか育たない」(41.8%)ということでも分かるような気がします。

その理由としては、プレイヤーとしての業務もあって、部下の育成にまで時間をかけられてないという現実もあるようです。

人員削減の影響で、自らやらなければならないことが多すぎるということではないでしょうか。

マネジメントというのは簡単ではないということでしょう。若い人が責任のある仕事につきたがらないのも、そうした事情を目の当たりにしているからかもしれません。

しかし、組織を動かしているのはまさしく中間管理職といってもいいでしょう。そこが弱くなるということは組織全体の弱体化にもつながります。

いまこそ中間管理職の強化が求められているといえるでしょう。
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2013年06月07日

マタニティハラスメント経験者は25%(連合調査)

職場でのいじめや嫌がらせが増加してきているようです。いわゆるパワーハラスメントですが、妊産婦にたいする嫌がらせも問題になっています。

連合の調査によると、妊娠した経験のある女性のうち、4人に1人が妊娠中や出産後に嫌がらせを受けたとのことです。

これはマタニティハラスメントということになるのでしょうが、男性の理解不足が大きな要因になっているようです。

たとえば、「妊娠中や産休開明けなどに心ない言葉を言われた」、「解雇や契約打ち切り、自主退職への誘導をされた」、などです。

今後、日本は更なる少子高齢化が予測されているところです。女性の活用が叫ばれている訳ですが、このような状況ではなかなか難しいということになってしまうのではないでしょうか。

実際、妊娠経験者に妊娠がわかったときの心境についての回答では「うれしかったが、同じくらい不安を感じた」であるとか「うれしかったが、それ以上に不安を感じた」が約6割もあります。

これでは、安心して子供を産もうという気持ちにはなりにくいかもしれません。

子育てだけでなく、妊娠中の女性への配慮など、仕事と育児の両立ができるような職場環境を整備することが重要だということになるでしょう。
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2013年06月06日

厚生労働省が「百貨店」「添乗サービス業」の職業能力評価基準を策定

厚生労働省が、「百貨店」と「添乗サービス業」の「職業能力評価基準」を新たに策定しています。

これは、職務遂行に必要な職業能力や知識を4つのレベルに分けて設定しているものです。

いわゆる、職能等級制度における職能要件書に該当するものといっていいでしょう。

4つのレベルというのは、担当者に必要とされる能力水準(レベル1)から組織・部門の責任者に必要とされる能力水準(レベル4)までとなっています。

一般的に、職能等級制度では6段階から9段階の設定が多いですが、それと比較をすると少ないレベル区分といえるかもしれません。

百貨店の場合の共通能力としては、百貨店としてのホスタビリティティ精神の発揮、企業倫理とコンプライアンス、チームワークとコミュニケーション、課題設定と成果の追及、があげられています。

選択能力としては、販売であれば、衣料品販売(婦人服)、衣料品販売(紳士服)、ギフト販売などに区分され、更にいくつかの能力ユニットに細分されています。

例えば、衣料品販売(婦人服)であれば、売場作り・商品陳列、商品管理、商品の知識の習得と活用、フィッティング技術、接客販売など9項目あります。

これらについて、能力評価基準が設定されることになります。この場合の表現方法は、「〜について〜している」という形になります。

職能等級制度では、「〜することができる」という表現の仕方でしたが、その点が異なっているといえるでしょう。

これはコンピテンシーの考え方に即したものといえるでしょう。潜在能力ではなく顕在能力を評価基準にするということです。

こうした能力基準が作成されちることはあまりありません。作成するのが面倒ですし、メンテナンスは更に大変だからです。

しかし、この基準を作成せずして能力主義人事といえないことは明かです。

能力を評価の基準にするのであれば、必ず作成しなければならないものといえます。

posted by 人事診断士 at 06:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 評価 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月05日

求められるブラック企業というレッテルを貼られないための予防策

最近、「ブラック企業」が問題になってきています。

ブラック企業というのは、長時間労働を強制し残業代を支払わない、パワハラなどで退職に追い込む、といった企業のことです。

ブラック企業の類型には、1)使い捨て型、2)選別型、3)無秩序型、の3種類があるようです。

「ブラック企業」ということばは、2008年のリーマンショック後に広まってきたのではないかとされています。

リーマンショック時には派遣切りが問題視されましたが、雇用情勢の悪化がブラック企業を増やしたのではないかということです。

就職活動をしている学生は、ネットで情報収集をし、ブラックかどうかの判断をしているようです。

ブラックかどうかの傾向を見るのに使われるのが、離職率の高さです。

厚生労働省の調査によると、入社3年以内での退職率が高い業種は、「教育・学習支援」が48.8%、「宿泊・飲食サービス」が48.5%、「生活関連サービス・娯楽」が45.0%などとなっています。

学生は、厚生労働省が開催する労働法の説明会に出席したりして自衛しようとしているようですが、企業の側もブラックとのレッテルを貼られると採用に影響が出るおそれがあります。

企業としては、そうした誤解を避けるためにも予防策を講じる必要があるのではないでしょうか。

posted by 人事診断士 at 06:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 人事全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月04日

5月の中途採用求人36%増加

企業の中途採用の求人が増加してきているようです。

リクルートキャリアの調査によれば、5月の求人数は8万5015人だったということです。

これは、前年同月比では36%の上昇となっています。4年10カ月ぶりの高水準ということですから、企業の中途採用意欲が高まったいるということでしょう。

業種別での動向を見ると、「建設・不動産」が73%も増加しています。住宅が好調ということでしょう。

消費税の増税が見込まれることから、それまでに購入しようという消費者心理が背景にあるのではないでしょうか。

マンション等の施工管理、不動産営業などでの求人が多いということです。

「コンサルティング・人材・広告」も56%増加しています。ネット系の広告業界での人材採用が活発化しているようです。

「電気・電子・半導体・機械」も24%増えています。円安を背景にした自動車業界が好調で求人が多くなっているということです。

こうした中途採用の求人が増えてきているということは、それだけ景気がよくなってきていることではないでしょうか。

円安を背景にした輸出企業が強気になっているといえるのではないかと思います。それが内需の企業まで波及してくれば本格的な景気回復ということになるのでしょう。

もっとも、値上げや消費税の増税によって腰折れになる可能性もあります。それまでに賃金が上がり、消費者の気持ちが上向くような政策が求められるのではないでしょうか。
posted by 人事診断士 at 06:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 統計 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月03日

ディップがバイト時給2%引き上げキャンペーン

今年の賃上げについて、首相が企業に対して引き上げ要請をしたことが話題になりました。

景気回復のためには、賃金引き上げが必要だとの考え方によるものでしょう。賃金が上がれば消費も上向き景気も上昇するのではないかということです。

もっとも、その効果はあまりなかったというのが実情ではないでしょうか。

業績好調な企業の中には率先して賃金引き上げを行ったところもありましたが、まだまだそこまでの余裕はない企業の方が多いというのが実情でしょう。

この首相を真似たということでもないのでしょうが、ネット系の求人情報企業のディップがアルバイト時給を2%引き上げるキャンペーンを実施しています。

このキャンペーンは、「上がれ時給。上がれ日本」というものです。日本銀行が2%の物価上昇を目標としていますが、これに合わせてアルバイト時給を2%上げようということのようです。

同社が運営するサイトで求人広告を掲載する企業に対して、アルバイト時給の引き上げを促すということです。

今年1月以降に2%以上の時給が上がった仕事については、同社のアルバイト求人情報サイトで「時給アップしました!」というマークが表示されます。

それだけ注目されることになるでしょうから、アルバイトを採用しようとする企業にとっては求人がやりやすくなるのではないでしょうか。

アルバイトも時給が引き上げられている仕事に目が向くことになるのではないかと思います。

当然、これを運営するディップにも注目が集まるでしょうから、3方よしを狙ったキャンペーンということになるでしょう。

posted by 人事診断士 at 06:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 賃金 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月31日

大卒採用内定率が上昇

大卒内定率が高まってきているようです。

リクルートキャリアの調査によると、5月1日時点の内定率は39.3%に達しているとのことです。

4月1日時点との比較では24.9ポイントも上昇しています。

その背景には、景気回復の動きがあるようです。当然のことながら、景気が回復すれば人材が必要になってきますので、先回りで人材確保に動いているということではないでしょうか。

事実、日本経済新聞社の調査によれば、企業の採用計画数は前年比で10.7%も増加しています。

また、採用活動の時期が短縮されていることも影響しているようです。昨年から大学3年の12月からと2カ月遅くなったために、早めに採用内定を出す企業が多いのではないかということです。

もっとも、内定率上昇は一律ではないようです。大学によって差があるということです。有名校での内定率が高い一方で、2割程度にとどまる大学もあります。

企業の側も採用に手間をかける訳にもゆかないでしょうから、どうしても有名校に偏りがちなのではないかということです。

大企業が学生の囲い込みをすることになると、中小企業では逆に採用が厳しくなるのではないかという見方もあります。

全体的な傾向では採用に明るいきざしは見えますが、企業は学生の選別傾向も強めており、必ずしも楽観できるものではないのではないかと思います。

posted by 人事診断士 at 06:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 統計 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月29日

大手企業が女性登用に本腰

周知のように労働力人口は、将来的に減少することが予測されています。そうした中では、女性の活用は避けては通れないといえるでしょう。

また、政府も女性の活躍を成長戦略の中核と位置づけており、上場企業に対しては役員に女性1人以上を起用することを求めています。

こうしたことから、大手企業で女性を役員に起用したり、管理職への登用拡大を図る動きが活発になってきています。

例えば、日立製作所では平成27年度までに女性役員を起用し、平成32年度までに女性管理職を1000人に拡大するとしています。

同様に、小売り大手のイオンでも、平成32年までに女性管理職を現状の7%から50%までに大幅拡大するようです。

そのほか三菱UFJフィナンシャルグループでは、大手銀行で初めての女性取締役を選任していますし、東京電力でも社内カンパニー制を導入し女性の執行役員が誕生しています。

今後は、こうした流れが本格化してゆくことになるのではないでしょうか。

もっとも、女性の活用にあたっては課題もあります。仕事と育児の両立です。ワークライフバランスといってもいいでしょう。

そうした環境整備も進んできています。大和証券では、平成17年度から育児休業を3年にし、月額2万円の保育費補助を行っています。

資生堂でも子育て中の社員に対して保育施設を設けるなどの措置をとっています。

女性は人口の半分を占める訳ですから、そういう意味でも女性の活用や登用は自然の流れともいえます。
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2013年05月27日

夏の賞与0.94%増、賃上げ率は低下

日本経済新聞社が、夏の賞与についての調査結果(中間集計)を発表しています。

それによると、2012年夏と比較すると0.94%の増加だったということです。これは全産業の数値です。金額では737,948円となっています。

業種別で見ると、製造業の伸びが4.57%増であるのに対して、非製造業はマイナス9.68%でした。

非製造業の落ち込みが大きいのは、電力のマイナス幅が大きいことによるもののようです。

製造業は、円安効果で業績の回復が見込まれていますが、それを反映したものといえるでしょう。

製造業では、自動車や医薬品、機械などが伸び率が高くなっています。同じ製造業でも電機はマイナス1.27%となっていますし、鉄鋼もマイナス7.46%でした。

それでも、企業業績の先行きに明るさが見え始めたことから、全体的には増加という形になったということでしょう。

一方、この調査と同時に行われた賃金動向調査によると、今年の賃上げ率は1.65%だったということです。

これは前年との比較では0.04%のマイナスとなっています。異例の首相の賃上げ要請が注目されましたが、結果はあまり芳しいものではなかったといえるでしょう。

いくら首相からの要請とはいえ、企業業績が本当によくならない以上、企業としては賃上げには慎重にならざるを得ないということではないかと思います。

アベノミクスへの期待は高まっていますが、実体経済が上向き賃上げにつながるのはもう少し先のことといえるかもしれません。

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